多文化共生ワークショップ「せかいのみなさんと、としょかんでこんにちは!」を開催しました
令和4年11月23日(水曜日)、那珂湊図書館において、市内の外国人の方々を招いて、「やさしい日本語」を使った利用者との交流、図書館の利用体験等を行うワークショップを開催しました。このイベントは、地域において多文化共生についての理解を深めるとともに、図書館での多文化サービスの向上を図ることを目的としています。小さなお子さん連れのご家族の申し込みに配慮し、会場レイアウトを工夫して定員を当初の16人から20人に増やして開催しました。
(協力:ひたちなか市国際交流協会)
参加者:20人(大人13人、子ども7人)
「やさしい日本語」のコツ
はじめに、日本語講師の仙波美哉子(せんば みやこ)さんによる「やさしい日本語」のワンポイント・レッスンを受けました。
「やさしい日本語」とは、1995年の阪神・淡路大震災において、必要な災害情報が在留外国人に伝わらなかったことの反省から広まった、「安全のための日本語」、「外国人とのコミュニケーションのための日本語」といわれています。
ワンポイント・レッスンで教わった「やさしい日本語」のコツの一部を紹介します。
1.「はさみの法則」
「は」はっきり 言うはっきりした発音で、あいまいな言い方をしない。
「さ」さいごまで 言う文の最後まで、ちゃんという。文の終わりをあいまいにしない。
「み」みじかく 言う一文を短く言う。(一文一情報)
2.外国人がむずかしい日本語
・カタカナ語・・・「ライフライン」「スマホ」など
・尊敬語・謙譲語・・・「おっしゃってください」「おみえになります」など
・擬態語・擬音語(オノマトペ)・・・「きちんと~してください」など
・漢語・・・「確認します」「保護者」など
「やさしい日本語」のコツを教わった後は、参加者同士で自己紹介やおしゃべりで交流しました。
図書館の使い方・館内見学
続いて、図書館職員から「やさしい日本語」で図書館の使い方の説明を受けた後に、館内を見学しました。
このイベントに向けて明るい場所に移動した洋書コーナーで、お気に入りの本を見つけた人もいました。
図書館がいろいろな国の人にとってもっと楽しい場所になるために、これからも図書館を利用していきたいね、と話し合っていました。
多言語読み聞かせ
最後に、参加した方々の出身国の言語を使って、「あかずきん」の絵本の読み聞かせをしました。
最初に図書館員が日本語で読んだ後に、英語、タガログ語(フィリピン)、マラヤーラム語(インド)の順に読み聞かせを行いました。
初めて耳にする言葉でも、お国柄も反映した個性豊かな読み聞かせに、参加者の皆さんが聴き入っていました。
※底本として「英語でよもう!はじめてのめいさく~Little Red Riding Hoodあかずきん」(文・絵 いもとようこ、英訳 Soshi Uchida、岩波書店2012年)を使用。
タガログ語とマラヤーラム語についてはgoogle翻訳を使用して図書館で独自に翻訳。